買ったばかりのパソコンや、まだそんなに古くない数年前のパソコンでも動作が遅く不満な方も多いと思います。今まで100台以上のパソコンを修理、メンテナンスしてきた経験を基に対処方法について解説したいと思いますので、参考になればと思います。
CPUの性能が低い
パソコンの起動直後だけでなく、何かソフトを1つ起動するだけでCPUの使用率が100%近くに張り付く場合は性能不足の可能性が高いです。CPUがIntel CeleronやPentiumシリーズ、Core 2 DuoなどのシリーズではWindows10でインターネットをするだけでも高負荷状態になりやすいのでCPUの換装や買い替えをおすすめします。

CPUの負荷状況を確認するには「Ctrl」+「Shift」+「Esc」から起動する「タスクマネージャー」の「パフォーマンス」から「CPU」の使用率を確認しましょう。

デスクトップパソコンではCPUの換装は割と簡単に行えるので、対応するCPUに交換して性能をアップさせるのもおすすめです。
メモリ不足
昔からパソコンが遅い時はメモリを増設すると早くなるというイメージはありますが、本当にメモリで遅くなっているのか確認しましょう。

CPUの負荷状況を確認するには「Ctrl」+「Shift」+「Esc」から起動する「タスクマネージャー」の「パフォーマンス」から「メモリ」の使用率を確認しましょう。

Windowsではタスクマネージャーからメモリの使用量がわかります。
GeforceやRadeonなどのビデオカードを装着していないパソコンではパソコンのメモリとビデオ表示用のメモリを共有していることもあり、想像以上に使えるメモリが少ない場合があります。
メモリの交換・増設方法についてはこちらから
ハードディスクの動作が遅い・故障寸前
パソコンの動作が遅い、動作が固まる場合ハードディスクに原因があることも想定できます。パソコンのHDDアクセスランプが点灯したまま(つきっぱなし)の場合、ディスクの書き込みや読み込みが続いている状態なので動作がかなり遅いです。



フリーソフトのCrystalDiskInfoではハードディスクの状態を確認することができます。
ハードディスクやSSDの健康状態が「注意」や「警告」になっている場合は交換が必要です。故障寸前でもデータの状態がよければパソコンの環境を維持したままハードディスクからSSDに交換したり、大容量のハードディスクに交換することもできます。

また、ハードディスク自体動作が遅く、早く動作したいパソコンのボトルネックになっていることも多いです。
SSDに交換して数年前の古いパソコンを現行のパソコン並みにWindowsやソフトの起動を高速化をすることができます。
デスクトップパソコンの3.5インチHDDの転送速度 最新のSSDのデータ転送速度
パソコンの分解が必要なケースがありますが、割と簡単にSSDへ交換できる機種もあり費用対効果を考えればかなりおすすめの改造です。

最新のおすすめSSDはこちらから
SSDの動作が遅い
最大転送速度が500MB/s以上の最新SSDを接続してもベンチマークで思うような速度がでない場合、対処することで改善することもあります。
体感できるほど低下している場合でも有効かもしれません。

ドライバの更新・アンインストール
まずはSSDのドライバを更新してみます。
「コンピュータの管理」を開き、「デバイスマネージャー」の「ディスクドライブ」から対象のSSDを右クリックして「ドライバの更新」をクリックします。

インターネットに接続して「ドライバーを自動的に検索」を実行します。

「このデバイスに最適なドライバーが既にインストールされています」となれば問題なさそうです。

続いてはSSDのドライバを一旦削除して、再起動してみます。データが消失することは基本的にはありません。

「アンインストール」をクリックします。

再起動します。起動後にベンチマークをしてみて改善していれば終了です。

4Kアライメント
4Kアライメントを実施してみます。
ディスク・パーティションの定番メンテナンスソフトのEaseUs Partition Master Freeを使用します。ダウンロードは↓から

遅くなっているSSDを選択した状態で「4Kアライメント」をクリックします。

すでにアライメント調整済みです。となっていれば問題なさそうです。
SSDのデフラグを実行してみる
Windows10には標準で断片化を解消する機能もあり、SSDは基本的にデフラグ不要?のようですが速度改善に役立つ場合もあるようです。
デフラグ定番フリーソフトのDefragglerを使用します。

対象のディスクを選択してデフラグを実行します。


数時間後デフラグが完了しました。
全ての作業完了後に改めてCrystalDiskMarkでベンチマークを行いました。
改善はしましたが、本来のパフォーマンスは出ていないような気がします。

SSDにはメーカーの最低速度保証は基本的にないと思うのでこれ以上の改善するとしたらファームウェアのアップデートを実行してみるか、メーカーにSSDを送付して検査してもらう必要がありそうです。
メーカーも不具合として認めてくれたら交換してくれると思います

SSDのファームウェアをバージョンアップするにはメーカーの専用ツールが必要です。
Seagate・・・SeaTools SSD GUI
Crucial・・・Crucial Storage Executive
まとめ
パソコンの動作が遅い、重い場合の対処方法について解説しました。
日々いろんなパソコンを修理、メンテナンスしていますが新しくパソコンを買っても動作に不満を持っている方も多いです。パソコンの選び方については別の記事で解説したいと思います。
パソコンが古い・遅いと買い替えの検討も必要ですがそれなりのパソコンを購入するとなるとそれなりに高額になりますが、メモリの増設やSSDの換装など費用対効果が大きく、手順が分かれば割と簡単に行えるのでおすすめの改造です。

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