私のおすすめロープロファイルグラボの一つNVIDIA GeForce GT1030が2021年でもどれぐらい遊べるのかIntel Core-i7 3770のオンボードグラフィック(Intel HD Graphics 4000)と比較したレビューをしてみたいと思います。
検証するゲーム・ベンチマークは独断と偏見で選んでますので、ご意見等ありましたらコメントを頂けるとありがたいです。
・Microsoft Windows 10 20H2
・1920×1080 フルHDモニタ
・Intel Core i7 3770
・メモリ 12GB (8GB+4GB)
・ゲーム保存先ドライブ 2.5インチ Seagate Barracuda 120 SSD 500GB
使用したグラフィックカードはGIGABYTE製のGV-N1030D5-2GLです。
ファンレスではありませんが、1スロット仕様のグラボなので汎用性は高いです。

実際に私が遊んでいるPCゲームがどれぐらいの環境で動作しているかレビューをしたいと思います。
オンボードグラフィックとの比較
GeFrorce GT1030 | Intel HD Graphics 4000 | |
---|---|---|
GPU | GP108 | Ivy Bridge GT2 |
Release Date | Feb 5,2017 | Apr 23,2012 |
Shaders | 384 | 16 |
Direct X | 12 | 11 |
グラフィックメモリ | GDDR5 | DDR3 |
Bandwidth | 48.1GB/s | 25.6GB/s |
GPU クロック | 1228MHz | 650MHz |
メモリクロック | 1502MHz | 800MHz |
ブーストクロック | 1468MHz | 1150MHz |
シェーダーの数、GPUクロック、メモリクロックなどGT1030がかなり上だということがわかります。GeForce GT1030ではサポートされている機能も多くCUDAにも対応しているようです。
ゲーム中のFPSやベンチマーク中の状態を測定してみた
MSI AfterBurnerのベンチマーク測定機能で各ゲームのフレームレートを測定してみました。
シティーズスカイライン
人気な都市経営シミュレーションCities Skylinesのレビューです。
最新のDLC「Sunset Harbor」までインストール済みの状態でModなし状態です。
↓の設定については固定しました。
項目 | 設定値 |
---|---|
解像度 | 1920×1080 |
表示モード | フルスクリーン |
影の描写距離 | 遠 |
異方性フィルタリング | 有効 |
アンチエイリアス | 有効 |
「ディテールのレベル」を「中」「高」「最高」にそれぞれ変えて実際のゲームプレイ中のFPSを測定してみました。解像度は全て「1920×1080」です。

シナリオで作成した26万人の大都市で雨が降っているので負荷はかなり高い状態だと思います。

結果はこんな感じです。Intel HD Graphics 4000では重すぎたので「低」設定でのみ測定してみました。
Average FPS(平均FPS)が快適ラインとされる30に届きませんでしたが、シミュレーションゲームなので「高」設定でも十分遊べる感じでした。

ディテールのレベル別の数値はこんな感じでした。
中 | 高 | 最高 | |
Average FPS | 20.5 | 19.8 | 15.7 |
Minimum FPS | 15.6 | 10.5 | 9.6 |
Maximum FPS | 25.5 | 29.9 | 27.9 |
1% low FPS | 13 | 10.4 | 7.5 |
The Crew2
アメリカを舞台に車やバイク飛行機などいろんな乗り物を乗りこなして遊びまくるThe Crew2のベンチ結果です。

The Crew2のビデオ設定でビデオプリセットを「低」「中」「高」「最高」に変えてみてビデオ設定画面のベンチマーク機能「F9」で測定してみました。解像度は全て「1920×1080」です。

ゲーミングモニタでなければ「低」設定で平均FPS30以上でているのでカクカクすることは無いと思います。Average FPSでは「中」や「高」設定でも20以上出ているので、少々のラグを気にならなければ遊べると思います。
処理が重そうな街中のレースをしても中設定の状態であればFPSは25前後でていて特にカクカクすることはありませんでした。個人的には快適に遊べています。
低 | 中 | 高 | 最高 | |
Average FPS | 31.6 | 24.3 | 21.3 | 17 |
Minimum FPS | 25.9 | 20.3 | 18.3 | 14.9 |
Maximum FPS | 39.9 | 29.9 | 26.5 | 20.9 |
1% low FPS | 19.9 | 19.9 | 14.9 | 14.9 |
GTA5
発売されて数年経ちますが、イベントなども多くまだまだ人気なゲームGTA5をプレイしてみました。
テクスチャ、シェーダー、シャドウ、リフレクション、ウォーター、草の精密度、精細度をそれぞれ「ノーマル」「高」「超高」に変えて、ゲーム内ベンチマークの最終シーン、鉄橋からタンクローリー爆発シーンまで測定してみました。
↓の設定項目は固定にしています。
項目 | 設定値 |
---|---|
スクリーンタイプ | フルスクリーン |
解像度 | 1920×1080 |
FXAA | オン |
MSAA | X2 |
垂直同期 | オン |
リフレクション MSAA | X2 |
ソフトシャドウ | NVIDIA PCSS |
異方性フィルタリング | X2 |
アンビエントオクルージョン | 高 |
テッセレーション | 高 |
Intel HD Graphics 4000ではノーマル設定のみで、GPUの仕様上同じ設定はできませんでしたが最低限可能な設定で行いました。

「ノーマル」や「高」設定で平均 FPSが30ぐらい出ているのでゲーミングモニタ以外では気にする必要はないでしょう。
ただベンチマーク実行中はGPU使用率は99%ぐらいでかなり頑張っている様子でした。
さらに設定や画質を上げると厳しいでしょうが楽しむレベルであれば個人的には十分な気がします。
実際の数値はこんな感じでした。テクスチャ・シェーダー・シャドウ・リフレクション
ウォーター・パーティクル精密度・草の精密度・精細度のみ変更しています。
ノーマル | 高 | 超高 | |
Average FPS | 41.2 | 29.6 | 19.3 |
Minimum FPS | 29.2 | 19.9 | 12 |
Maximum FPS | 51.8 | 30.2 | 30 |
1% low FPS | 28.4 | 19.8 | 12.1 |
MINECRAFT(マインクラフト)
マインクラフト JAVA EDITIONのバージョン1.16.5を遊んでみました。

描画距離を「12」「18」「24」「32」に設定して、クリエイティブモードで空を3分間飛び続け、その間のFPSを測定してみました。↓の設定値は固定にしています。
項目 | 設定値 |
---|---|
解像度 | 1920×1080(フルスクリーン) |
バイオームの重なり度合い | 5×5 |
グラフィックス | 描画優先 |
スムースライディング | 最大 |
最大フレームレート | 120fps |
画面の揺れ | オン |
雲の表示 | 処理優先 |


Intel HD Graphics 4000(オンボードグラフィック)の12チャンク設定の測定値も混ぜています。
オンボードグラフィックでもそこそこの数値が出ていますが、GT1030ではそれ以上の数値が出ています。
ゲーミングモニタでなければ20チャンクぐらいの設定でも快適に動作すると思います。ただGPUよりCPUの使用率が高い感じでした。i7-3770より高性能なCPUだともっと快適かもしれません。

実際のFPSの数値はこんな感じでした。
描画距離 | 12チャンク | 18チャンク | 24チャンク | 32チャンク |
Average FPS | 84.4 | 52.1 | 22.3 | 17.5 |
Minimum FPS | 53.1 | 24.2 | 14.3 | 11.9 |
Maximum FPS | 114.9 | 106.5 | 33.2 | 21.9 |
1% low FPS | 21.5 | 16 | 8.8 | 4.2 |
STAR WARS BATTLEFRONT2
スターウォーズ好きにはおすすめのバトルフロント2も遊んでみました。EpicGamesで無料で購入できました。
グラフィック設定のプリセットを「低」「中」「高」「最高」まで変えてみて、「アーケードモード」のプレイ中の状態を測定してみました。解像度は1920×1080のフルスクリーンです。

実際の数値はこんな感じです。
グラフィックの品質 | 低 | 中 | 高 | 最高 |
Average FPS | 28.2 | 27.7 | 26.7 | 23.3 |
Minimum FPS | 17.8 | 16.7 | 20.3 | 19.3 |
Maximum FPS | 61.1 | 36.9 | 31.8 | 28.3 |
1% low FPS | 12.9 | 17.1 | 20.4 | 19 |
Average FPS(平均FPS)は30を超えることはありませんでしたが、低設定や中設定では動作はスムーズで楽しむレベルであればストレスになることはないと思います。
Tieファイターでの戦闘の動作もスムーズでした。StarWarsの世界観に浸れます。
フォートナイト
フォートナイトでも測定してみました。ビデオプリセットを「低」「中」「高」「最高」まで変更して、落下前からやられるまでのFPSを測定してみました。解像度は1920×1080でフルスクリーンです。

プリセット | 低 | 中 | 高 | 最高 |
Average FPS | 59.7 | 59.8 | 30.2 | 20.5 |
Minimum FPS | 37.2 | 36.9 | 22.4 | 14.3 |
Maximum FPS | 61.8 | 61.8 | 42.9 | 25 |
1% low FPS | 25.2 | 36.6 | 19.6 | 11.2 |
Intel HD Graphics 4000でも低設定であればFPS20前半ぐらいの数値が出ていますが、グラボを増設することでかなり向上することがわかります。
オンボードグラフィックと同じ「低」設定やさらに上の「中」設定であれば平均約60FPSでています。高設定ではFPSは30前後で負荷のかかる場面によっては少しカクカクすることがありました。
低設定、中設定では画質が少し荒くなりますが、動作はかなり快適になります。
LEFT 4 DEAD 2
少し古いゲームですがまだまだプレイ人口の多いゾンビゲームLEFT 4 DEAD2でも測定してみました。解像度は1920×1080でフルスクリーンです。
Intel HD 4000のオンボードグラフィックでは設定をそこそこにしても平均20FPS以下でしたがGT1030では平均60FPSとフルHDゲーミングモニタでもかなり快適と思われる数値です。

ビデオ設定(最高) | |
Average FPS | 59.9 |
Minimum FPS | 59.9 |
Maximum FPS | 60 |
1% low FPS | 59.6 |
GT1030増設後は画質を最大に設定して楽しめるでしょう。
ドラゴンクエストX(ベンチマークソフト)
定番のベンチマークソフト、ドラゴンクエストXのベンチマークソフトでスコアを計測してみました。
最高品質設定の1920×1080でオンボードのIntel HD Graphisc4000との比較ではスコアは5倍以上上昇しています。

軽量なゲームソフトでは高めの設定でも動作する指標の一つだと思います。
結果とおすすめ設定
フルHD(1920×1080)、30ヘルツのディスプレイにおすすめ設定を表にまとめてみました。
ゲーム名 | 画質 | FPS |
---|---|---|
シティーズスカイライン | 高設定 | 20~30前後 |
The Crew2 | 低設定 | 30以上 |
GTA5 | ノーマル | 30以上可能 |
マインクラフト | 最高設定(描画距離20チャンク) | 20~30前後 |
STAR WARS BATTLEFRONT2 | 標準設定 | 30前後 |
フォートナイト | 中設定 | 30前後 |
LEFT 4 DEAD 2 | 最高設定 | 60前後 |
GT1030はロープロファイル対応かつスロットを1つしか占有しないので、ほとんどのデスクトップパソコンに装着可能です。物理的な干渉が起きにくいので、PC改造初心者でも心配なく取り付けやすいパーツだと思います。
Inspiron 660s NEC Mate OPTIPLEX 3010 OPTIPLEX 990
またグラボ電源不要なのでグラボ用の電源がない古めのタワー型パソコンでも安心してグラボを増設することができます。
おすすめのGeForce GT1030グラボはこれ
ファンレス仕様の製品もありますが内部の厚みが2スロット分あるのでどうしでもファンレスにこだわる場合以外は通常の1スロットの製品をおすすめします。
GeForce GT1030では高負荷の状態でも特にうるさいことはありません。
別の記事でロープロファイル対応グラボのワンランク上のGTX1050TiとGT1030の比較も行いましたので、GTX1050Tiと悩んでいる方は参考になれば幸いです。
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