[Windows OS NAS]メリットとデメリットをエンジニアが解説
今回はWindows NASのメリットとデメリットについて解説したいと思います
現役のエンジニアとして実際にサーバーの運用に関わっているので
実際のエンドユーザ様や現場エンジニアの声と思っていただけると嬉しいですw

↓の投稿ではLinuxのNASについても解説していますので、
比較中の方はそちらも見てみてくださいね
Windows Storage NASのメリット

設定や必要なソフトを自由にインストールできる
CALが不要
スナップショット機能が使用できる
ユーザの上限なくActive Directoryドメイン参加できる
設定や運用に必要なソフトをインストールできる
バックアップソフトなど慣れたものを使用できるメリットがありますが
下記注意点だけは確認しておきましょう
本サーバーは製造業者またはインストール業者によって特定の用途のために設計されたものです。お客様は当該用途に限って本ソフトウェアの使用を許可され、ユーティリティまたは管理、パフォーマンス強化、予防保守等の目的に使用されるこれに類似のソフトウェアを除き、追加のソフトウェアプログラムや機能をサポートしたり、本サーバーのデータストレージ機能を補完したりするために本ソフトウェアを使用することはできません。
https://www.elecom.co.jp/support/manual/storage/hd/nas/eula/EULA_WSIoT2019_Storage_Standard_JP_v01.pdf
1.ライセンスモデルの概要-c.特定用途
ちなみにWindows Storage Server 2016でも同様の記載があります
CALが不要

通常のWindows ServerではCALが必要ですが、
Linux NASと同様にWindows Storage OSのNASではCALが不要です
こちらについてもCALが要求されないことが明記されています
本ライセンス条項によりライセンス取得済みWindows StorageServeソフトウェアの機能にアクセスしまたはこれら機能を使用するサーバーについては、Windows Serverクライアントアクセスライセンス(CAL)が要求されません。マイクロソフト製品のCALを取得している場合も、本ライセンス条項によりライセンス付与されていない本サーバーソフトウェアの機能を使用する権利が付与されるものではありません。
https://www.elecom.co.jp/support/manual/storage/hd/nas/eula/EULA_WSIoT2019_Storage_Standard_JP_v01.pdf
4.Windows Server CALの除外
スナップショット機能が使用できる

Windows Serverではボリュームのシャドウコピーの設定をすることで
簡単にスナップショットバックアップが可能です
こちらのサイトでわかりやすい説明をしています
ユーザの上限なくActive Directoryドメイン参加できる

メンバーサーバとしてADに参加できます
WindowsOSなのでADへの参加もスムーズです
Workgroupエディションも50人の制限から解放されます

Windowsなので当然と言えば当然ですねw
Windows NASのデメリット

サポート期限がある
Workgroupエディションは登録ユーザが50人まで
設定や運用に関わる部分に専門知識が必要
サポート期限がある
現在、最新のWindows Server IoT 2019 for Storageの
延長サポート期限は2029/01/09です
Workgroupエディションは登録ユーザ50人まで

Windows Server IoT 2019 for StorageはStandardとWorkgroupの2種類があり、
Active Directoryの環境がない場合、Workgroup Editionでは制限があります
人数が50以上の場合はStandard Editionをおすすめしますし
50人以上の環境であればActive Directoryの構築をおすすめします
Workgroup Editionのユーザー利用制限数について
Workgroup Editionは50ユーザー以内でご利用いただけます。
51人以上のユーザーアカウントが必要になる場合は、Standard Edition搭載製品をお選びください。
※利用するユーザーアカウントは再割り当て可能ですが、90日以内に再割り当てを行うことはできません。
また上記前提の上で以下の条件を満たすことにより、51人以上のユーザーアカウントが登録された「AD環境下」でWorkgroup Editionの製品をご利用いただくこともできます。
・ユーザー1人につき1つのアカウントが割り当てられていること。
・1つのアカウントを複数人で利用しないこと。
・ユーザーは、常に自分のアカウントでのみNASへアクセスすること。
https://www.iodata.jp/support/qanda/answer/s19640.htm
設定や運用に関わる部分に専門知識が必要

・共有フォルダの作成、権限の設定
・共有フォルダのゴミ箱機能やスナップショット機能などの有効化
・ユーザー、グループの作成(ユーザーの一括登録など)
・自動バックアップ(スケジュールや動作を複数作る)
・UPSとの連動ができる
・サーバの動作状況をメールやブラウザ、クラウド上で管理・監視

ざっくりとこれぐらいの設定が必要です
特にアクセス権限についてはつまずき易いです
規模が小さくても意外と時間がかかって大変なケースもあります
(参考)国内メーカーのWindows NAS
アイ・オー・データ
BUFFALO
ELECOM
まとめ
Windows NASのメリット、デメリットとおすすめ機種を紹介しました
WindowsNASはCALが不要で自由度が高い
構築・運用に必要な設定の専門知識が必要

設定に自信がない場合はLinuxNASをお勧めします
Linuxでもスナップショットに対応した機種も増えてます
NASの運用に必要な機能も充実しているので
50人前後の企業や部署であればLinuxNASでも十分です
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