今回は国内メーカーのLinux搭載NASのメリットとデメリット、選び方について解説したいと思います。
簡単にファイル共有を行えるNASですが、用途に合わせたNASを選ぶことでコスパの良い選択ができると思います。
Linux搭載NASのメリットとデメリットを知っておきましょう
用途や必要な機能を持っているか確認しておきましょう
Linux NASのメリット

- OSのサポート期限がない
- パソコンで共有するより簡単、安定
- Windows Serverより導入コストが安い(ものもある)
- ブラウザですべて設定できるので専門知識がそれほど必要ない
OSのサポート期限がない
WindowsのようにOSのサポート期限は実質ありません
バージョンアップや更新はメーカーサイトに公開されているものを
使用してパフォーマンス向上やバグ修正などを行います
パソコンで共有するより簡単でコスパが良い
USBのハードディスクやパソコン内蔵のディスクをネットワークで共有することもできますが、共有の設定をしても以下のようなデメリットがあります。
20台(人)以上同時アクセスできない
パソコンの電源を入れておかないといけない
PCが立ち上がっているときにUSBを抜くと設定が消える

ネットワークの共有フォルダを開くために共有先のパソコンの電源を入れるのは面倒ですよね。
Windows NASより導入コストが安い(ものもある)
容量やRAIDの機能だけで比較した場合、Linux NASの方が安い機種が豊富にあります
業務で大事なデータを保存する共有フォルダを運用をする場合、細かく復元できるシャドウコピー(スナップショット機能)は必須と言っても過言ではないと思います。業務で使用するための細かい仕様を合わせていくとLinuxの方が高くなることもあります
Windows NAS RAID6 8TBモデル 51人~100人規模(スナップショット機能あり)
Linux NAS RAID6 8TBモデル 51人~100人規模(スナップショット機能あり)
Windows NAS RAID6 8TBモデル 51人~100人規模(スナップショット機能なし)
ブラウザですべて設定できるので専門知識がそれほど必要ない

NASなどのファイルサーバを運用する必要最低限の設定はざっくりこれぐらいです
・共有フォルダの作成、権限の設定
・共有フォルダのゴミ箱機能やスナップショット機能などの有効化
・ユーザー、グループの作成(ユーザーの一括登録など)
・自動バックアップ(スケジュールや動作を複数作る)
・UPSとの連動(ネットワークでの連動もできる)
・サーバの動作状況をメールやブラウザで管理・監視
本来であれば複雑で面倒な作業をブラウザ上のボタンだけで高度な設定ができてしまうので、現行のLinux NASは非常に優秀です。
エンジニアなどの専門家に設定や構築を依頼しなくてもある程度、信頼性の高いサーバーを構築できてしまうので、費用面でのメリットは大きいです
Linux NASのデメリット
ブラウザ上での設定以外はできないので思い通りの設定ができない(こともある)
スナップショット機能がないモデルもある
規模によってはActive Directoryの環境に対応していない
思い通りの設定ができない
ブラウザ上のボタンだけで設定を行うので、NASメーカーの設計した内容でしか設定できません
(例:バックアップの開始時間が15分刻みしか設定できないなど)
運用には支障がないようしっかりと設計されているので強いて言えば・・・というレベルのデメリットです
シャドウコピー(スナップショット)機能がないモデルもある
QNAPやELECOMのNASではほとんどのモデルがスナップショットに対応しています。
国内メーカーのBUFFALOやアイオーデータではスナップショット機能を搭載していない機種もあります。
共有フォルダにアクセスしているパソコンから簡単にデータを復元できる機能なので頻繁に上書きや更新しているデータがある場合はこの機能を搭載している機種を強くお勧めします
規模によってはActive Directoryの環境に対応していない
小規模のActiveDirectoryドメインに参加する場合は問題ないですが、小さな部署でも規模の大きな会社のドメインに参加(連動)する場合は注意しておきましょう
Windows OSのNASであれば心配しなくても大丈夫な部分です
- BUFFALO・・・最大10,000名/10,000グループ
- アイ・オー・データ・・・最大10,000名
- エレコム・・・ユーザー 最大登録数10,000件
機種によっては最大ユーザ数が上記よりも低い場合があるので購入する機種をよく確認しましょう
国内メーカーのLinux搭載NAS
BUFFALO
BUFFALOのNASは個人・法人向けのLinkstationや法人向け特化のTerastationまで
幅広くラインナップされています
家庭向けLinkstation(スナップショット機能なし)
法人向けLinkstation(スナップショット機能なし)
Terastation(スナップショット機能あり)
アイ・オー・データ
アイ・オー・データのNASも家庭用と法人用LAN DISKが
幅広くラインナップされていて、家庭用NASで国内メーカーであれば、
現状バッファローかアイ・オー・データの2択のイメージです
法人向けにはNASの貸し出しをしているので、
操作の練習や試験運用してみるのも良いです
家庭用LAN DISK(スナップショット機能なし)
法人用LAN DISK(スナップショット機能なし)
法人用LAN DISK(スナップショット機能なし)
ELECOM
QNAPのOEMと思えるほとそっくりな管理画面のELECOM NASは見た目だけでなく設定できることもほぼ同じです
QNAPではHDD別売ですが、ELECOMであればHDDも組み込み済みで保証期間も3年とQNAPの2年より長いです
法人向けNetstor (HDD4台内蔵)(スナップショット機能あり)
法人向けNetstor (HDD2台内蔵)(スナップショット機能あり)
まとめ
Linux NASのメリット・デメリット・参考機種について解説しました。
OSのサポート期限がない
Linux NASは設定が簡単で安心して運用できる
スナップショット機能がない機種もあるので注意
Active Directoryドメインと連動する場合は注意

アクセスフリーのNASやNAS単体で認証を行う場合はシンプルに構築できるLinux NASをおすすめします
↓の投稿ではWindowsのNASについても解説していますので、比較・検討中の方はそちらも見てみてくださいね
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