パソコンが急に再起動する、再インストールしても途中でエラーになるなどメモリのエラーは厄介ですが表面上わかりずらいことが多く、症状も電源ユニットやマザーボードに障害がある場合とよく似ています。

ここでのメモリはUSBメモリではなくパソコンのマザーボードに挿されているメモリのことです。USBメモリのテストはできませんので注意してください
- アプリケーションが異常終了したりする
- いつも使っているファイルが突然壊れた
- パソコンを使っていると突然ブルースクリーンになる
メモリの故障は前触れなく突然来ることが多いので、ちょっとパソコンの調子が悪い時やメモリを増設、交換したときにはメモリのテストを行うことをお勧めします。
Windowsメモリ診断(標準機能)
WindowsVista以降から標準で搭載されているWindowsメモリ診断ですが、Windows10でも搭載されており「スタート」メニューの「Windows管理ツール」の中にあります。
特にインストールなどは不要です。

Windowsメモリ診断をクリックすると、早速再起動してテストを行うか確認されます。「今すぐ再起動して問題の有無を確認する(推奨)」をクリックするとパソコンが再起動されテストが開始されます。

実際のテスト画面です。メモリの容量で時間が前後します。

テストは2回行うようです。

メモリ診断結果の確認
Windowsの「スタート」ボタンを右クリックして「コンピュータの管理」をクリックします。

コンピュータの管理から「システムツール」の「イベントビューア」を開きます。「Windowsログ」の「システム」をクリックして「MemoryDiagnostics-Results」のソースを探します

画面下部に詳細が表示されます。今回は中断したので、取り消されましたと表示されていますw
PassMark Memtest86
メモリテスト用のソフトでは定番のMemtest86でのテスト方法を解説します。
最新バージョン8.4を元に解説します。
起動用USBを作成するので不要なUSBメモリを用意してください。
USBメモリが無い、CD・DVD版を作りたい場合は最新の8.4でもCD・DVD版を技術ページからダウンロードして作成することもできます。
ソフトのダウンロード
通常のUSBメモリ版はMemtest86のページからダウンロードできます。

CD・DVD版の場合は下記技術ページからダウンロード可能です。
起動用メディアの作成
起動用USBメモリの作成
ダウンロードした「memtest86-usb」を展開して「imageUSB.exe」を実行します。

起動用USBメモリに使用するUSBにチェックを入れて、「Write」をクリックすると起動用USBメモリの作成を始めます。

USBメモリのデータを消しても大丈夫?の確認メッセージです。問題なければ「Yes」をクリックします。

最終確認です。問題なければ「はい」をクリックします。

USBメモリの作成が始まりました。書き込む量はそれほど大きく無いので数分で終わることがほとんどでしょう。

完了すると、「Imaging Completed」と表示されます。「OK」をクリックすると終了です。

起動用CD・DVDの作成
isoファイルをダウンロードして、ファイルを展開します。

Windowsの書込み機能などでCD、DVDを作成します。

書込み用ドライブを選択して「書き込み」をクリックすると作成できます。

Memtest86の起動
起動用USB、CD、DVDをテストするパソコンに接続して起動します。
DELLはF11やF12、HPではF9などで起動用デバイスを指定できます。
起動画面が表示されて放置しておくと自動的にテストが開始されますが、不要なテストもあるので「Config」をクリックし、設定をしてテストをすることをおすすめします。

①CPUの詳細が表示されています。
②メモリの性能が表示されています。

マウス操作ができないのでキーボードのEを押し、メモリテストの設定を行います。
Test13のHammer Testは一般的なパソコンではエラーが出てもほとんど問題ないテストで、普通のパソコンのテストでは不要な項目のようです。

キーボードのSを押すと、設定している内容でテストが開始されます。
Errorsが0であればメモリに異常はありません。


メモリにエラーがある場合はErrorsのカウントが上昇していきます。このような場合はメモリの交換が必要です。
1日中テストを実行してやっとエラーが出る場合もあるので、不安定な動作をするパソコンは長めにテストすることをおすすめします。
Memtest86+
個人的にはMemtest86+はCDで起動する軽量なソフトという印象です。
古めなPCや最新のPCでも同じプログラムで動作し、設定する項目もないので簡単にテストを行えます。
2020年4月に7年ぶりのバージョンアップして5.31bが最新バージョンです。
Memtest86+の作成
ダウンロードしたisoファイルをWindowsのディスクイメージ書込み機能などでDVDに書込みます。ISOファイルを右クリックして「ディスクイメージの書き込み」をクリックするとCDやDVDに書き込みができます。

Memtest86+の起動
メモリテストを行いたいパソコンにCD、DVDを挿入して、CD、DVDからパソコンを起動します。
メモリテストプログラムが起動せずWindowsが起動してしまう場合はBIOSの起動順序の設定を確認しましょう。

Passの数字はテストが一周するとカウントが増えていきます。
一周ではエラーが検知されないことがありますが、何周かすることで検知することもあるので、パソコンの動作が不安定でメモリに原因がありそうな場合は数時間ほど放置してErrorsのカウントが増えていないか確認しましょう。

まとめ
怪しいメーカだけでなく、SamsungやMicronなど大手メーカー製もメモリでも故障することがあります。
メモリの増設、交換(特に中古メモリ)などを使用するときはパソコンの動作に関わってくるので一度メモリをテストすることをおすすめします。
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